2024年度 決算

2024年度は、全社一丸となって取り組んできた構造改革や業務改善が実を結び、売上高・事業利益・最終利益のすべてにおいて2年連続で過去最高を更新することができました。

これは、皆さんの柔軟かつ着実な対応の積み重ねによる成果です。

2025年度は、為替・関税・原燃料価格といった不確実性がさらに高まる中、収益力の維持・強化と持続的な成長の実現に向けて、より一層の結束と創意工夫が求められる1年となります。

5月9日に発表した2024年度通期の連結業績は以下のとおりです。

- 売上高:6,333億円(前年比 +2.9%)

- 事業利益:434億円(前年比 +22.4%)

- 親会社の所有者に帰属する当期利益:274億円(前年比 +47.1%)

主要顧客による生産調整や地政学的なリスクが続く中においても、当社グループは一定の生産水準を維持し、原価低減・売価の適正化・収益構造の見直しに着実に取り組むことで、全社的に高い成果を上げることができました。

特に第4四半期(1〜3月)は、中国での減産や関税影響を想定していたものの、実際の影響は想定の範囲内に収まり、事前に策定したコスト対策が奏功し、第3四半期時点の見通しを上回って着地しました。

円安の進行も売上に一定のプラス影響を与えましたが、それ以上に、社内各所での日々の改善の積み重ねが、利益の伸長につながったと受け止めています。

2025年度は、以下のとおり減収減益を見込んでいます。

- 売上高:6,200億円

- 事業利益:390億円

- 当期利益:195億円

背景には、関税政策の変更や急激な為替変動(円高前提)、原燃料価格の高騰といった外部要因の悪化が想定されています。

しかし、これまで積み重ねてきた構造改革の成果により、当社の事業体制は着実にレジリエンス(変化への対応力・強靭性)を高めてきました。

2025年度においても、原価低減や売価の適正化といった施策を継続しながら、中期経営計画「2025P」で掲げた収益目標の達成に向けて、着実に取り組んでまいります。

今後の方針と皆さんへのお願い

これまで通り、課題を抱える拠点の構造改革や原価改善活動を着実に進めるとともに、他社との協業も視野に入れながら、付加価値の高い製品・技術開発を加速させ、企業価値の向上と持続的な成長をめざしていきます。

その実現には、日々の地道な業務改善の積み重ねと、現場からの気づきや提案が不可欠です。

あらためて、皆さんの創意と挑戦に期待しています。

また、S.E.C.Q.(安全・環境・コンプライアンス・品質)の重要性は、これまで以上に高まっています。

私たちが社会から信用され、信頼される企業であり続けるためにも、各現場での一つひとつの取り組みを着実に実行していくことが何よりも大切です。

こうした不確実性の高い時期だからこそ、私たちは「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」という住友事業精神にあらためて立ち返り、誠実で丁寧な仕事を積み重ねていきたいと考えています。

2024年度の成果は、皆さん一人ひとりの努力と協力の結晶です。

あらためて感謝申し上げます。

2025年度は、環境の変化を乗り越え、持続的な成長のための実力をさらに高める1年になると確信しています。

過去の概念にとらわれずに、変化を好機ととらえ、果敢に挑戦していきましょう!

住友理工 社長ブログ

本ブログの内容は、社長 清水和志がさまざまな機会に話した内容や、文章として発信したものを、事務局である住友理工株式会社 広報IR部がとりまとめた上で、ブログに掲載しております。内容の概要は社長に了解を得て掲載しておりますが、掲載責任は広報IR部にありますことをご了承ください。