先日、九州地区の当社グループ3社(住理工大分AE:以下、SRK-AE・住理工九州:以下、SRK-K、東海化成九州:以下、TCIK)および小牧本社・製作所にある、自動車用ホース事業部から、SRIM-CZ(スリム・シーゼット)活動として、現場改善の報告を受けました。
SRIM-CZ活動とは、住友理工モノづくり革新(SumitomoRiko Innovative Monozukuri)と工場の災害・クレーム・不良をゼロに挑戦(Challenge Zero)の頭文字で、グループでの現場改善活動の活性化と技術力向上を目的として、実施しています。
各事業部やグループ会社の現場を訪問し、皆さんの生産改善の取り組みや品質に対する姿勢に直接触れることで、現場の知恵と情熱を共有する貴重な場となっています。
今回も数々の報告に触れ、それぞれの事例から変化への対応を感じとることができました。
共創~九州地区での協力体制
一つ目の変化は、事業部門を越えて協力しあう姿勢です。
私は社長就任以来、各事業部がいかに共創し、「総合力」を高められるかを、常に心にとめてきました。
冒頭に紹介した、九州地区のグループ3社はそれぞれ、SRK-AEは精密機器用合成樹脂製品、SRK-Kは自動車用防振ゴム、TCIKは自動車用制遮音・内装品と扱う製品が異なり、事業部門が違います。
過去の概念にとらわれず、事業部門を越え、現場間の勉強交流を図り、お互いの気づきを意見交換しながら改善につなげた事例は、確実に共創を体現しています。
他の事例として、採用活動を3社で協力して、合同実施していること、3社それぞれの受注量の繁閑を反映し、工場の在庫スペースや操業スペースをうまく融通しあいながら、最適な生産活動を目指していることが報告され、「総合力」を高める、今までにない協力体制を確認することができました。
3社共創は、変化を好機ととらえ、果敢に挑戦した体制といえるでしょう。
「バトンをつなぐ」人づくり・仲間づくり
~自動車用ホース事業部の挑戦
二つ目の変化は、従業員が主体的に学びあう姿勢
です。自動車用ホース事業部では、当社グループビジョン2029Vで掲げている「人づくり・仲間づくり」を中心に、品質・原価管理・製法開発・DXの観点から、革新的なモノづくりの改善活動が進められています。
今回報告してくれた職場には、過去には、新入社員(メンティ)が気軽に相談したり、少し困っていることなどの声を拾ったりできる従業員が限られていたそうです。
そこで、多様な人材が働きやすい職場環境を整えたいと、メンター・メンティ制度を取り入れました。
メンティの不安を軽減するため、掛をまたいだプロジェクトチームの皆さんが主体的に勉強会を開き、共感と傾聴、業務指導にはポジティブなフィードバックといった手法を情報共有し、メンターとしての知見を高めていきました。
少しずつですが、メンターとメンティ、メンター同士やメンティ同士で打ち解けた様子も見られ、メンターからメンティへと「バトンをつないだ」この活動を始めてからは、新入社員の離職率ゼロを更新中だそうです。
主体的な学びあいの活動は、継続することによって、従業員の幸せ=Well-being向上へとつながっていきます。
人事部門主導ではなく、従業員自ら、真摯に課題に取り組むことで、個々も組織も成長するのです。
グループ全体で情報共有~共創による個々と組織の成長
私はSRIM-CZ活動以外でも、月に何度も工場を訪問し、現場の皆さんと率直な意見交換を重ねています。
ぜひ、気づいたこと、やりづらいことをグループ全体で共有してください。
製造部門・設計部門・生産技術部門が共創し、柔軟に対応していくことが重要です。
基幹職の皆さんには、気づいた声を吸い上げて改善する好循環な組織づくりをお願いします。
改善活動を循環させ、未来につなげましょう。
より一層活性化したモノづくり企業に成長することで、働きがいにあふれ、エンゲージメントも収益も向上する良い企業になると期待しています。
0コメント