「ボンネットの中の住友理工」

この数ヶ月、新技術・新製品に関するリリースを多く出していますが、当社WEBサイトなどでご覧いただいているでしょうか。

体動センサ、マイクロ流路装置、薄膜高断熱材「ファインシュライト」――10月1日には産総研との連携研究室設立についても発表しました。

こうした新たな事業領域に関するニュースの一方で、主力の既存製品も、地道にこつこつと開発・製造を続けています。

先月トヨタ自動車(株)から発売されたGRヤリスには、制遮音事業部のエンジンカバーが採用されました。

ご存じの通り、GRヤリスは自動車レースで培った技術を市販車に惜しみなく投入した小型車です。

この意欲的なクルマに、エンジンからの騒音を低減するため、当社のウレタン製のエンジンカバーが搭載されています。

高温となるエンジンルームで耐熱性と難燃性が求められる一方で、意匠(デザイン)性も重視されています。

引き締まった黒色の樹脂カバーに、スポーツカーのイメージとして広く浸透している赤色のパーツでスポーティさを加え、「GR」ブランドのロゴステッカーも貼付しています。

そして、その裏面には、エンジン形状にフィットしたウレタン吸音材を配置することにより、エンジンルーム内の静粛性そして車室空間の快適性を確保しています。

必要な性能を発揮しながらも、GRヤリスのパワフルで機動力のある走りのイメージを損なわない、先進的なデザインが表現できていればうれしく思います。

この製品は、住友理工グループでウレタン製品群(制遮音品・内装品)の製造・販売を手掛ける東海化成工業(TCI)御嵩工場(岐阜県御嵩町)の皆さんが製造しています。

また、GRヤリスには、エンジンや路面からの振動を制御するエンジンマウントやシャシー系の防振ゴム、さまざまな流体を搬送する水系・燃料系などのホースも多く採用されています。

私たちはBtoBのサプライヤーですから、なかなか普段は目にすることのない製品を多く扱っています。

ただ、今回のように、エンジンカバーは、GRヤリスのボンネットを開ければ真っ先に目に飛び込んでくる製品ですので、機会があればと思い、ご紹介しました。

創業以来90年以上にわたり、世界中の人々の暮らしを縁の下で支える製品を作り続けていることを、誇らしく感じています。

自動車産業は大変革の波が押し寄せていますが、この荒波に逆らうことなく、うまく乗りこなしながら、より良いものを迅速にお客様にお届けする、そんな基本をこれからも大事にしていきたいと思っています。

※GRヤリスに搭載されたエンジンカバー

住友理工 社長ブログ

本ブログの内容は、社長 清水和志がさまざまな機会に話した内容や、文章として発信したものを、事務局である住友理工株式会社 広報IR部がとりまとめた上で、ブログに掲載しております。内容の概要は社長に了解を得て掲載しておりますが、掲載責任は広報IR部にありますことをご了承ください。