皆さん、毎年1月25日は、コンプライアンス・レビューの日です。
第13回目となった今年度は、法務部・コンプライアンス委員会と品証本部の合同開催で、1月24日(金)15時から講演会を実施します。
これは、今年の1月25日が土曜日に当たるための対応で、前日の金曜日に開催します。
小牧本社・製作所にて、久しぶりに対面で開催することとなりました。
皆さんと直接コミュニケーションがとれることを楽しみにしています。
コンプライアンス・レビューの日とは
2012年1月25日、当社松阪製作所(現:松阪事業所)において、労働安全衛生法上の届出義務違反によって、会社と従業員が書類送検されました。
設備の改修に必要な届け出をせずに工事を実施し、コンプライアンスよりも生産を優先したこと、また法令違反を認識した後も、報告・対応が遅れたことが問題とされました。
この教訓を風化させないことを目的として、当社グループでは毎年1月25日を「コンプライアンス・レビューの日」とし、「安全・環境・コンプライアンス・品質(S.E.C.Q.)」の再認識・再徹底と、「Bad News First & Thanks」が行われる組織風土への改善に取り組んできました。
今年の「コンプライアンス・レビューの日」では、松田玲子・社外監査役に、コンプライアンス・レビューの日の意義の再確認、品質コンプライアンスを含む企業における不正防止のための体制構築、品質の追求という重要課題への取り組みの重要性などについて、講演を行っていただきます。
住友理工および国内グループ会社の役員、職制部課長・掛長、指名CLの皆さんは、ぜひ、対面またはリモートで、本日15時から聴講いただくようお願いします。(時差もありますので、海外グループ会社の方は任意参加です)
なお、コンプライアンス・レビューの日の様子は、後日、イントラネットに動画として掲載する予定ですので、当日参加できない皆さんは、ぜひ動画を視聴し、コンプライアンスに関する学びに役立ててください。
コンプライアンスの再確認
コンプライアンスとは、単に法令遵守ではありません。
法令や社内規程を遵守するとともに、社会やステークホルダーの期待、信頼に応えるよう倫理的に行動することを含めて、コンプライアンスといいます。
社会や法令は常に変化しており、これらに適切に対応しない企業は、法令違反や社会的信用の失墜といったリスクに直面します。
従来の方法に固執することは、コンプライアンス・リスクを増大させるだけでなく、企業の存続や発展にとって大きな障がいとなり得ます。
そのため、常に最新の法令や社会の動向を把握し、また、過去の概念にとらわれることなく、柔軟に対応する姿勢が求められています。
自分やチームの仕事の進め方が、現在のルールや価値観と一致しているか、今一度棚卸をお願いします。
Bad News First & Thanksの実践のお願いと内部通報制度の再確認
私からお願いが二つあります。
一つ目は、上司の皆さんが日ごろからのコミュニケーションを大事にしてほしいことです。
当社グループでは、コンプライアンス行動指針として「Bad News First & Thanks」を掲げ、コンプライアンス問題を含む悪い情報を、現場と経営陣の間で速やかに共有し、グループ全体で法令違反の削減や風通しのよい企業風土づくりに取り組んでいます。
問題の早期発見と予防のためには、Bad Newsほど早く知らせてもらい、早急に手を打つ必要があります。
初期対応が遅れると損失は大きくなり、解決に大変な労力と時間がかかるからです。
残念ながら、「Bad News First」ができない方のコメントで、「上司に必要なことが言いにくい」と回答した方の割合が昨年より多くなっていました。
報告を受ける側である、上司の「Bad News Thanks」の姿勢に課題があることが分かります。
従業員の皆さんに「Bad News First」をしてもらうためには、まず上司の皆さんが日ごろからのコミュニケーションを大事にし、「Bad News Thanks」を率先して実践してください。
もう一つは、内部通報制度を活用していただきたいことです。
Bad News Firstの方法の一つとして、内部通報制度があります。
今年のコンプライアンス・アンケートの結果では、「相談窓口を知らない」と回答した方は大幅に減りました。
しかし、まだまだ相談に踏み切れないといった声があるのも事実です。
まずは少し話をすることから始めてみませんか。
私たちのチームは、どんな困難な状況でも、ともに乗り越えられる力を持っています。
課題を早い段階で共有することで、解決策をチーム全体で考え出し、状況を大きく改善する可能性が広がります。
そして、その一歩一歩が、私たちの未来をより良いものへと変えていく鍵となります。
この取り組みを通じて、私たちは一緒に、より強く、より結束した組織を築いていけると確信しています。
ぜひ、あなたの力を貸してください。
勇気をもって申告していただいた皆さんを、私は全力で守ります。
コンプライアンスの実践に向けて
今日という日に、コンプライアンスに対する社会の意識の変化に照らし、日々の業務の中で自分がコンプライアンスを実践できているか、今一度振り返ってみてください。
できていないとすれば、「それはなぜか」「どうすれば実践できるのか」を、これまでのコンプライアンス・レビューの日の内容も参考にしながら考えていただければと思います。
判断に迷ったときは、あらためて「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」の住友事業精神に立ち返り、常に社会からの期待に応える行動をしましょう。
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