当社グループの強み~改善の横展開

当社グループでは、現場改善活動の活性化と技術力向上を私自身が確認するために、SRIM-CZ(スリム・シーゼット)活動を実施しています。
各事業部やグループ会社の現場を訪問し、皆さんの取り組みや課題解決の工夫に直接触れることで、現場の知恵と情熱を共有する貴重な場となっています。
先日は、小牧本社・製作所内にあるマテリアル事業部から現場改善の報告を受けました。

「工場のありさまを変える」マテリアル事業部の挑戦

マテリアル事業部では、当社グループの重点課題である「多様な人材が業務対応できる現場づくり」に向け、安全・品質・環境・生産性のあらゆる側面で、従来の常識を打ち破る改善活動が進められています。
本事業部では重量物を取り扱うため、今まで男性が多く在籍し、近年女性も配属されるようになりました。
さっそく、3.9kgの治具を2.0kgに軽量化し、保管場所の変更によって移動工程を不要にしたことで、女性も含め誰もが安全かつ効率的に業務ができるようになりました。
さらに、白色塗装による明るい工場づくりや、粉じん対策による清潔な職場環境など、現場は日々着実に変化しています。
性別などに限らず、多様な人材が業務対応できるように、さまざまなアイデアが創出できていると、ダイバーシティを推進することの効果を実感しました。

気づきから始まる変化 ~海外工場視察をきっかけに~

こうした改善が加速した背景には、事業部門をまたいだ人材のローテンションと、掛長クラスによる当社グループのSRK-ER(タイ)工場の視察後のスタッフの意欲の変化があります。視察先では、整理整頓だけでなく、リサイクル集約場やゴミ分別置き場にいたるまで整備された工場環境を目の当たりにし、日本とは異なる「工場のありさま」に大きな刺激を受けたとのことです。
帰国後すぐに、自部署の改善に着手したという行動力と気づきの共有が、今回の改善の原動力となりました。
こういった人材のローテンションも、気づきが生まれるプロセスには肝要です。
組織の活性化にも、個々の成長にもつながる、大事な刺激となりました。

グループ全体で育む「改善の文化」

今回のSRIM-CZ活動報告では、今後を見据えた構想段階の取り組みも紹介されました。
報告者の目の輝きから、現場の皆さんが主体的に未来を描き始めていることを感じ、心強く思いました。
マテリアル事業部は当社グループの生産の源流であり、その品質は後工程にも大きな影響を与えます。
この部門への投資が、全体の原価低減にもつながるケースも多く、全社的な視点での改善推進を期待しています。

最後に

私は月に何度も工場を訪問し、構想中の改善案なども含め、現場の皆さんと率直な意見交換を重ねています。
今回のように他拠点の良い事例を自らの現場へ展開する「横展開」は、当社グループの強みそのものです。
ぜひ、やりづらさを感じたら遠慮なく声を上げてください。
基幹職の皆さんには、そうした声を受け止める職場環境づくりをお願いします。
改善に終わりはありません。
過去の概念にとらわれず、ありたい姿を追求し、グループ全体で果敢に挑戦を続けていきましょう。

住友理工 社長ブログ

本ブログの内容は、社長 清水和志がさまざまな機会に話した内容や、文章として発信したものを、事務局である住友理工株式会社 広報IR部がとりまとめた上で、ブログに掲載しております。内容の概要は社長に了解を得て掲載しておりますが、掲載責任は広報IR部にありますことをご了承ください。