先日、当社の人材育成プログラム「F研(フォアマン研修)」が50周年を迎え、記念式典が開催されました。
私も出席し、改めてこの研修が当社のモノづくりを支えてきた重みを実感しました。
F研は、生産現場における品質管理を推進する監督者の育成を目的として始まりました。
一貫しているのは、現地現物で事実に向き合い、自ら課題を見つけ、改善へと導く力を育てるという考え方です。
現在では、時代の変化に対応しながら、現場主導で改善活動を推進できる人材の育成へと進化しています。
研修では、実際の事業部門の重要課題をテーマに掲げ、約3~4ヵ月間、所属部署を離れて、改善活動に専念します。
受講生は生産現場に入り込み、事実を捉え、課題を明確にし、解決策を実行します。
その実践を通じて、問題発見力と課題解決力を磨いてきました。
こうした積み重ねが、品質や生産性の向上という具体的な成果につながっています。
50周年の重み~語り継がれていく技術伝承の方法と変化に対応する力
歴代F研生から、「現場で観るもの、聴くものすべてが、問題発見のタネになる」という言葉を聞きました。
研修では「よく観る」「よく聴く」ことの大切さが語り継がれています。
徹底して事実を見つめる姿勢こそが、改善の出発点になるからです。
1976年の開始以来、延べ5,000名以上が参加してきました。
研修が続いてきたのは、単なるノウハウではなく、事実を見抜き実践する力を備えた人材を育ててきたからだと感じています。
社会や事業環境が変化するなかでDX化も進み、観察ツールや解析ツールの導入など運営事務局の工夫もあり、常に最新ツールを取り入れ、使いこなせるようにしてきました。
これらは、F研で育った人材によって、日常の現場改善へ展開され、さらに進化していっています。
グローバル展開~日本のモノづくりと現地での文化や特性の融合
こうして培われた改善の仕組みや最新のツールは、国内外のグループ会社へ広がり、すでに海外拠点でも実践されています。
その際には、日本のやり方をそのまま当てはめるのではなく、それぞれの現場の文化や特性に合わせて工夫しながら運用しています。
そうすることで、改善活動は着実に根づき、成果につながっています
その好事例拠点の一つが、住理工山形です。
第217期生の成果発表会では、標準化の推進と品質教育を体系化について報告がありました。
検査の視点や手順をそろえ、誰が担当しても同じ基準で判断できる仕組みを整えることで、国内だけでなく海外にも展開できるモデルを築いています。
このように、国内で取り組みを磨きながら、それをグローバルに広げていくことが、F研の次の50年を支える力になります。
そしてそれは、「2029年 住友理工グループVision」が掲げる「未来を開拓する人・仲間づくり」や「柔軟かつ強固な組織づくり」の実現にもつながっています。
改善活動に終わりはありません。
これまでの歩みに感謝するとともに、これからも現地現物で事実を捉え、自ら考え行動する人材を育み続けていきます。
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